コラム

2018.11.01

連載コラムvol.05「遺言書について」

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遺言書について

弊事務所では、相続・遺言の無料相談会を不定期で開催しております。

相談会では様々なご相談がありますが、誰かがお亡くなりになった後、親族の間でトラブルになっていたり、不具合があったり…という内容は非常に多くあります。

お亡くなりになる前に、もう少し早くお会いしてお話を伺い、遺言書を用意するなどの生前対策をしておけば未然にトラブルを回避できたのではないか、というケースも少なくありません。

「遺言書があるかどうか」は相続の大きなポイントです。

遺言書がある場合はその内容通りに遺産を分けますが、ない場合は相続人全員による話し合い(遺産分割協議)が必要となります。

誰が何をどれだけ受け取るか、スムーズにまとまらない場合も多いのです。

 

遺言書を書いた方が良い方

では、特に遺言書を書いた方が良い方(将来トラブルになる可能性のある方)とは、どのような方でしょうか?

①子供がいない方
例えば夫が亡くなった後、子供がいる場合は妻と子供が相続人になりますが、子供がいない場合は、夫の親または兄弟姉妹が妻と共に相続人となります。

嫁・姑の仲や兄弟姉妹の仲が良くない場合は、遺産分割協議が円滑に進みにくいことが予想されます。

夫亡き後、夫の両親もすでに他界しており、妻と夫の兄弟姉妹が相続人として協議をすることになりました。

普段疎遠にしていた兄弟姉妹が、自分たちの権利として法定相続分(4分の1)を主張してきたとしましょう。

相続財産が居住用の不動産(土地・建物)くらいしかない場合、4分の1相当の現金がない場合は、ご自宅を売却する事にもなりかねません。

トラブルを防ぐために「全財産を配偶者に相続させる」という内容の遺言書があれば、残された配偶者にも安心です。

 

②離婚・再婚などで前妻(前夫)の子供がいる場合
離婚した前妻との間に子供がいる場合、前妻は相続人ではありませんが、前妻との間の子供は相続人となります。

再婚して後妻との間にも子供がいる場合、相続人は、後妻・後妻との間の子供・前妻との間の子供になります。

後妻の子供と前妻の子供は面識がなかったり、疎遠だったりするケースが多いのではないでしょうか?

普段から交流がない者同士での遺産分割協議は、なかなかスムーズに進みにくいものです。

遺言書を残しておいた方が良いケースになります。

 

③事実婚の方
入籍をしていないパートナーがいる場合です。内縁の妻(夫)は、たとえ長年に渡り介護や身の周りの世話をしていたとしても、残念ながら相続する権利はありません。

法定相続人でない人に財産を残すには、遺言しか方法がありません。

最近は事実婚やLGBT等、法律婚以外のパートナーとの関係が増えてきていますので、長年付き添ったパートナーにどのように財産を残すのか、考えられてもよいかもしれません。

 

上記のようなケース以外にも

上記のようなケース以外にも遺言書を書いた方が良いケースは色々あります。

④会社を経営している
⑤子供たちの間で経済的に格差がある
⑥障害や病気を持つ子供がいる
⑦財産を渡したくない人がいる
⑧相続人がいないので縁故者やお世話になった人に財産を渡したい、寄付をしたい…

 

相続は次を生きる世代への「橋渡し」です。望まない争いや負担をなくすためにも、生前対策の一つとして遺言書を書くことを検討してみてはいかがでしょうか。

記事を書いた人/編集後記

古江 慎二
司法書士。2級建築士。宅地建物取引士。本業は司法書士でありながら、複数の資格を併せ持つ。不動産、商業登記、相続、遺言、成年後見と守備範囲は広い。元セールスマンならではの人当たりの良さとわかりやすい説明が人気。

【ふるえ司法書士事務所】
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